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 ●”リアル探偵”考現学 〜空想と現実はここまで違う!?〜

「一度やってみたいよね、探偵ってさあ!」。男性がよく口にするセリフである。たしかに、クールでタフな探偵が活躍する映画やドラマは昔から人気がある。

探偵小説の主人公も、頭脳明晰で洒落者揃い。なるほど、空想の正解だけ見れば、憧れを抱くのも無理はない。しかし、どれほどの人が、リアルな探偵の姿を知っているだろうか?そして、空想と現実。そこには、どれだけ隔たりがあるのだろう。

映画やドラマに出てくる探偵といえば、古くは明智小五郎に金田一耕助。『探偵物語』の工藤ちゃんに濱マイクといったところ。マンガ界では『シティーハンター』の冴場リョウに、名探偵コナン。海外にも名探偵は多い。

英国のシャーロック・ホームズやベルギー人のエルキュール・ポワロ。いかにも米国人らしいタフガイのサム・スペードに『動く標的!』のルー・ハーパー等々。

皆、難事件を解決したり、華麗なガンさばきを魅せたりと、フィクションの世界で大活躍している。しかし、リアル探偵の姿は違う。書斎にこもってひたすら推理したり、頭を掻き毟って悩んだりもしない。当然、拳銃など持っていないし、スクーターに乗るときはちゃんとヘルメットをかぶっている。

そもそも、探偵は、目立たないことを基本とするので、派手な服装は御法度。お洒落なはずもない。その辺を歩いている普通の人が探偵だったりする。つまり、残念ながら全然、華やかでもミステリアスでもないのである。

空想世界の探偵たちは、大抵、単独行動派のローンウルフ。これも、リアルな世界では考えられない。張り込み場所の建物に出入り口が複数個所あった時点で、ひとりではカバーできない。現実世界の探偵は、不測の事態に備えてチームで行動するのだ。洒落た言い方をするなら部隊のようなものであり、各人が、それぞれ、探偵業に精通した熟練兵士なのである。

”警察の応援要請を受けてなぞめいた事件を解決する”。そんなプロットも、現実世界では、まず起こりえない。何より、警察の領分は刑事事件であり、探偵が携わる民事事件とは、扱う事案が違う。

探偵は、パーソナルなトラブルを解決する専門家である。雇うとなれば、決して安くはない。しかし、お金を受け取る以上、プロとしての意識と誇りを持ち、肉体と頭脳を駆使して現場で活躍しているのである。繰り返すが、現実世界の探偵は、非常に地味である。空想探偵のように、ヒロイックな自意識過剰さなど微塵もない。一方で、デリケートな秘密の部分に携わる生業だけに、プロとしての職業理念は非常に高いということは、強調させていただきたい。

リアルな探偵の姿。それは、依頼人のために結果を出し、悩める心をケアする頼るべき存在にほかならないのだ!

                                      
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